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概要
聖女を殺すつもりで噓の人格を演じている魔術師と何も知らない聖女が、旅をする過程で恋をする話。
キャラクター
ユーグ
男/22歳/魔術師/4月生まれ
一人称…通常時は「俺」、敬語使用時は「私(わたし)」
教会に所属する若い魔術師。
聖女が大聖女に就任する前に慣例的に行われる旅の騎士役(付き人)に選ばれ、聖女のネージュと共に国内を一周する。
大聖女就任の儀式においてネージュは国を覆う結界を張り直すのだが、そのためにはネージュの祈りの力を限界まで引き出さなければならない。そのような魔術の開発/実行という役割も秘密裏に担っている。
その魔術を用いると聖女は命を落とすことになるが、それも知っていて引き受けた。
また魔術の実行者が聖女に信頼されていないと魔術が成功しないと言われているため、旅の間に信頼を得ることも要求されている。
信頼を得るための本人なりの工夫として、ネージュの前では「いつも笑顔を浮かべていて、穏やかで落ち着いていて、優しくて頼れそうな人物」をイメージして演じている。
ネージュに対しては敬語で話し「ネージュ様」と呼ぶ。
本来の性格はどちらかというと不愛想で、あまり感情が読み取れないと言われることがある。
聖女を殺すことになる件については仕方ないことだと自分に言い聞かせているが、本心では完全に割り切れてはいない。
もともと落ち着きはあるが女性に対する免疫が無く、ネージュの行動に動揺させられることがある。そのたびに演技を崩さないように必死になっている。
表情集
服装差分
私服
普段から基本的に私服で勤務している。
カジュアルめな服を着ていることが多い。
左手だけにいつも手袋をしているが食事のときは外す。
魔術師の正装
正装として指定されているのは一番上に着ているローブのみで他は私服。
ただし「顔以外は覆うこと」という指定があるため夏でも重ね着しなければならず、魔術師からは「一枚で顔以外覆うデザインにしろ」「この肩の切れ込み何?」「夏は暑くて冬は寒い」などと大変不評。
ネージュ
女/18歳/聖女/1月生まれ
一人称…私(わたし)
次の大聖女になる予定の聖女。
祈りの力と呼ばれる特殊な力を使うことができ、結界を張ったり傷を癒したり大地に恵みを与えたりすることができる。
結界を張り直す際に命を落とすことになることは一部の関係者にしか知らされておらず、ネージュ本人は知らない。
聖女が突然いなくなったのを市民に怪しまれないよう、基本的に教会に閉じ込められている。そのため周囲に顔は知られていない。名前だけは知られている。
素直な性格で人を疑わない。
一方で徹底的に交友関係を断たれて孤独に育った経験から、人との関わりについては冷めた考えも持っている。
初めてまともに関わってくれるユーグに対しては好感を抱いている。
愛想笑いを全くしないので親しくない間柄では無表情に見えるが、長く接していると表情変化はあるとわかる。
ユーグのことは呼び捨てで呼ぶ。
ユーグが演技をしていることには気づいていない。
たびたびユーグを動揺させるような行動を取るのだが意図したものではなく、たいてい後から気づいて恥ずかしがる。ユーグが動揺していることには気づいていない。
表情集
服装差分
私服
スカート丈は基本的に膝下で、パニエを入れて膨らませるのが好き。
ブラウスのボタンはすべて留める。
よほど暑い時期以外はタイツを履いている。
聖女の式典服
光が当たる角度で色が変わる素材で作られている。
布を一枚体に巻いただけといった心もとない着用感な上に露出が多いため、物事にあまり文句を言わないネージュもこの服を着ることだけは非常に嫌がっている。
アノ
ユーグがネージュと旅をしている間の一時的なチームメンバー。
中性的な声で、ユーグとは通信機を介してしか接触しないので性別不詳。(一人称は「僕」なのでユーグは男性をイメージしている。)
緩いノリで喋り、ユーグにも敬語を使わないで喋るよう要求してくる。
結界を張るために聖女が命を落とすことは仕方ないとは思っているが、命を落とさない方法があるのであればそのほうがいいとは思っている。
司教
教会の上層部の人。
ユーグに聖女関連の仕事を依頼した人物。
聖女は神の力を地上に届けるための器に過ぎず、「器が人間の形をしているだけ」と考えている。
聖女が命をかけて結界を張り直す行いは神に許されると信じている。
世界観
舞台
時代は現代。電気・ガス・水道などが普及している。
またそれに加えて魔術が存在しており、魔術を用いた道具も様々に作られている。
舞台となるのはとある国で、首都はマグノリア。
国教が定められており、各地に教会が存在する。
特にマグノリアにある教会は中心的な教会であり、俗に「大教会」などと呼ばれている。
大教会は他の教会とは異なり、非常に広い敷地内に様々な建物が存在する。大学のようなイメージ。
大教会に所属する魔術師たちが働くビルも大教会内にあり、ユーグはマグノリア市内から大教会に通っている。
ネージュを始めとした聖女・聖女候補は大教会内にある塔に住んでおり、厳重な警備の下で軟禁されている。
国は大聖女が張った結界に覆われており、そのお陰で豊かに発展している。
結界が壊れると、天災に見舞われたり、作物が育たなくなったり、流行り病が発生したり、メネラと呼ばれる化物が生まれて人を襲ったりする。
魔術と祈りの力
世界には魔力が満ちており、人の体内にも魔力が蓄積されている。
魔力を操作することによって様々な事象を起こすのが魔術である。
たとえば物を障害物を飛び越えて移動させたり、痛みを消したり、空を飛んだりできる。
魔術は詠唱、魔術陣または魔術具によって発動させることができる。
聖女が「祈りの詞」と呼ばれる文言の詠唱を行うことで祈りの力が発動する。
祈りの力も観測結果からは魔力を操作していると考えられているが、魔術とは比にならないほど強力な事象を発生させる。
ただし祈りの力を行使できる者は非常に少ない上、魔術とは異なり、何でもできるわけではない。
更に聖女は魔術を使えないという事実から、聖女の体内には魔力とは異なる特殊な力が蓄積されており、それが祈りの力の源であると考えられている。
それを聖祈力(せいきりょく)と呼んでいるが、観測には未だに成功していない。
ほとんどの人は魔術を使うことができるが、少数ながら魔術が使えない人が存在する。
魔術が使えない人の中の一握りは聖女となる資質を有している。
つまり魔術も祈りの力も使えない人も存在する。
魔術についての詳細
理論上すべての魔術は詠唱で発動させることができるが、現実的に考えて、あまりに長い詠唱は失敗する可能性が高かったり、複数人で使いたい魔術は詠唱を合わせるのが難しかったりする。
魔術陣は詠唱の欠点を補うものであり、予め詠唱内容を描いておくことで、詠唱なしで魔術を発動させることができる。
また魔術師ではない一般の人は空で詠唱はできないため、そのような人たちは魔術陣が記載された紙を購入して使用する。
なお紙のグレードによって魔術の使用可能回数に差があり、使い捨ての物から半永久的に使える物まである。当然値段もピンキリ。
魔術具は用途を限定した上で魔術をより使いやすくしたもの。
自動車でたとえると魔術陣はマニュアル車で魔術具は AT 車。
魔術を使う場合は魔力を操作するためにある程度集中を要するが、魔術具は割と適当に使える。
魔術を行使する際、空間に存在する魔力を直接操作することはできず、必ず自分の体内に蓄積された魔力を使用する。
体内にある魔力をあまりに使いすぎると魔力欠乏症を引き起こして倒れてしまう。
魔力は時間経過によって空間から補充される。
魔術師について
「魔術師」というのはかなり大きな括りの呼称であり、各々の専門分野は多岐に渡る。
たとえばユーグは魔術陣の開発を専門としていて研究者に近い。(趣味でも魔術陣の開発をしている。)
他に魔術そのものの開発を行っている人、魔術具を作る人、医療魔術を使う医療従事者などがいる。
ユーグは教会に所属しているが、もちろん教会以外の組織に所属している魔術師や、フリーで活動している魔術師も多い。
教会に所属している魔術師は国からの要請で動くことがあり、結界を張り直すというのも教会で勝手にやっているのではなく国からの指示で行われている。
職業として魔術師になる人はたいてい魔力の操作に長けており、魔力の流れを敏感に捉えることができる。
そのせいで極端に魔力の流れがおかしい場所にいると体調が悪くなることがある。
聖女について
教会では魔術を使うことができない人を調査して聖女の適性を確認し、聖女候補となった時点で保護の名目の下にマグノリアの教会に閉じ込める。
そのため聖女はたいてい幼い頃から教会に住んでいる。
聖女は交友関係を徹底的に断たれ、与えられる情報も制御される。
理由は、自分が置かれた環境に疑問を持たせないため、大聖女になって人々を癒すことが聖女の役割であるという価値観に疑問を持たせないため、大聖女になって結界を張るときの術者を特に信頼させやすくするため。
祈りの力は祈りの詞の詠唱によって発動するが、ただ発声しただけで発動するものではなく、思った通りの事象を発生させるためには訓練が必要。
また人によって祈りの力の効果にも差がある。
訓練の結果、結界を張ることができると判断された聖女は大聖女となって結界を張り、命を落とすことになる。
その他いろいろ
ユーグとネージュの身長
ユーグ 173 cm(靴込みだと 175 cm)
ネージュ 160 cm(靴込みだと 163 cm)
諸々の裏設定
お酒
ユーグ:
機会があれば飲む。途中まで全く酔わないが、一定量を超えると急に酔ってグラスを持てなくなる。(そのため基本的に飲む量は控えめ。)
酔ってもテンションは変わらないが、思ったことをそのまま口に出しやすくはなる。
ネージュ:
禁止されているので飲んだことがないし、これからも飲まない。
* * *
料理
ユーグ:
自炊は割とするほう。レシピを見れば作れる。
レシピを見ないと味付けができない。「なんか足りないな……」って思って何か足すけど、足りない何かは埋まらないし、味のバランスはもっと悪くなる。
ネージュ:
できない。料理をしたことも、料理している人を近くで見たこともない。
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部屋は綺麗?
ユーグ:
一般的な一人暮らしってレベルでごちゃっとしている。三十分程度あればかなり綺麗にできる。
ネージュ:
とても綺麗。
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泳げる?
ユーグ:
泳げるけど泳ぎたくはない。
ネージュ:
泳いだことがなくて泳げない。
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運動はできる?
ユーグ:
サッカーとかバスケみたいな直接ボールを扱う球技は普通程度、テニスや野球みたいに道具で間接的にボールを扱うのは下手。ただしネージュに「バドミントンをしたい」などと言われた日には真剣に練習して人並みにできるようになる。
ネージュ:
全般的に苦手。
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ユーグは何歳から社会人?
20 歳。